薬剤師さん向けセミナーにて講演しました
10月9日、品川にて薬剤師さん向けオンラインセミナーの講師を務めました
テーマは『薬剤師に知ってほしい、在宅医療への私の思い ~事例を通じて皆さんの疑問に答えます~』
在宅を取り巻く環境について、国が力を入れていることを中心に進めました
20年以上も前の2003年から言われてきた2025年問題を取り上げ、超高齢化社会に向けての対策を医療や介護だけでなく予防、住まいを含め半径2㎞以内の中学校区域で解決するための地域包括ケアシステムと在宅医療の体制について話しました
東京都も三鷹市も2017年から2025年にかけて在宅医療が必要となる患者数は増加しますが在宅医は横ばい、訪看は増加傾向(新規と廃業の現状あり)、訪問服薬は増加傾向にあることに触れました
この後は訪問診療の実際として在宅医の一日、患者さん宅での様子をクローズアップしました
在宅の世界に来るまでは何もできないと思っていましたが、在宅でできる事は採血や注射、点滴、エコー、心電図、胃瘻交換、デブリ、バルーン交換、胸・腹水穿刺など多くあります
さらに『くすり』に関しては外来と在宅の違いをパターンで示しました
訪問薬剤師に求められること全般として多くありますが、特にこれだけ!と伝えたいのはくすりの説明・残薬確認・迅速なお届け・多職種と仲良く・そして少しの提案をして欲しいと思います
結果として患者さんのQOLやADLの維持・向上や治療効果を高め、飲み忘れや飲み残しによる残薬の薬剤費を抑制する効果も期待されます
講演後、質疑応答では病院の薬剤部や診療所の門前薬局で勤務した事はあっても在宅への配薬を経験した事のない薬剤師さんからの質問に、携わる上での心構え、多職種とどの様にすればうまく関わり合い、連携する事が出来るか?など多くの質問がありました
どれだけITやデジタルが進化してもやはり直接のコミュニケーション(飲みにケーション!)が大切で、顔の見える関係性は在宅医療には欠かせないポイントです
より多くの薬剤師さんが在宅医療に興味を持ち、よりよい連携がさらに進んでいくことができればと思います