2024.06.05

2024年6月度 法人研修報告

6月5日、法人内での研修を実施しました。

今月のテーマは『輸液』として、常勤医師である野崎修平先生に講演いただきました。

輸液の意義を確認し、現場で施行する上での問題点について学ぶことで今後の使用物品を選ぶ際の質を上げていく事が目的です。

在宅診療で主に行われる点滴の種類を確認し、それぞれのメリットとリスク(血管炎や抜去など)をスタッフ全員で再認識しました。

特に訪問診療の現場では高齢者様や認知症患者様が多いため、抹消静脈点滴は抜去されるリスクが高いこと、心機能が低下されている場合は急速な点滴が推奨できないことなど、様々な状況に対応する必要性を改めて学びました。

ルート選択では20滴と60滴の違い、三方活栓タイプを、実物を用いて確認しました。

実際の現場で医師は医療的な最善策に集中しがちのため、患者様の自宅環境、看護師様や家族様などの手技熟練具合、ご本人様や家族様の持つ点滴へのイメージなど、医学的な根拠以外で点滴を選ぶことも在宅医療の現場では起こりうることを再確認しました。

医療クラークとして、そのような点にも注目して手技・物品選択をサポートできることで、医療の質をさらに高めていきたいと考えます。

研修の最後に理事長より、本日の研修を受けて『点滴・物品の準備はこれで完璧』と感じた人はいないはず。一つの答えだけではなく、人それぞれ、それに応じた対応ができる必要性を身につけて欲しいとお話いただきました。

日々の中で、基礎をきちんと理解したうえで、様々なことに対応できる柔軟性を大事にしていきたいと思います。