法人全体研修を実施しました
9月28日、三鷹産業プラザにて半年に一度の法人全体研修を実施しました。
午前の部その1は感染対策委員会より。
委員長の茂呂先生より訪問診療において、慢性化したり後遺症が残るような危険な感染症の一般的な知識、予防、ワクチンに関して講演いただきました。
ワクチンで予防できる麻疹・風疹・水痘・流行性耳下腺炎・B型肝炎と、
ワクチンで予防できないC型肝炎・エイズ・梅毒・HTLV・クロイツフェルトヤコブ病を取り上げていただき、それぞれのウイルスの感染経路・症状・治療法などに触れていただきました。
スタッフの感染症対策は次の医療安全委員会にも続く内容ですが、抗体測定や予防できるものを予防していく、採血時の留意点など数多くございます。
採血に関しては委員会のスタッフから、特に採血後スピッツの取り扱いに関して解説いただきました。
その2は医療安全委員会より。
今年3月の全体研修で取り上げたインシデントに関する研修を経て、この半年間集約してきたインシデントレポートを理事長の高橋先生より報告いただきました。
この半年で多くの報告が上がってきたことを受け、報告する事がためらわれる様な環境ではない風土が少しずつ培われてきたと同時に、より健全なバランス(職種別の報告割合)というものも考えていかねばなりません。
また、特に多く上がっていた『くすり』に関するインシデントを取り上げ、グループディスカッションを行いました。
『くすり』のミスがあれば、どういうことになるか。患者さん、ご家族の方、ケアマネジャーさん、看護師さん、薬剤師さんの立場になって考える機会を設けました。
各グループともにディスカッションに熱が入り、多くの考えや意見を発表しました。
今回は職種ごとにグループ分けした事でそれぞれの立場から見た相手の考えを共有する事で、相手を知る事が大事だという、違う視点で気付きを得られる機会になったと感じます。
昼休憩をはさみ、午後からは『事例検討~家族の課題を関係者で共有するには~』というテーマでパネルディスカッションを実施しました。
外部よりお招きしたのは武蔵野赤十字訪問看護ステーションの豊島様と菊地様、ニチイケアセンター武蔵野より渡部様にパネリストとしてご登壇いただきました。
また当法人より野崎先生、高橋先生、クラークがパネリストに参加し事例検討を進めました。
今回検討した事例は、
①どのようにすればご家族の終末期への受容を促し、ご本人の予後を有効に過ごせるよう会話できるようになるか。
②そのためには関係者間の情報共有が必要と考えるが短い期間でチームが同じ方向で医療提供するためには何が必要なのか
の2点を目的としました。
関わられた各パネリストの方から当時の状況をそれぞれの立場から説明いただき、グループでディスカッションを行いました。
発表ではそれぞれの職種からその時伝えたい情報、欲しい情報、その理由を発表していきました。医師の視点、看護師の視点、事務サイドの視点、クラークの視点で見ると様々で、色々な気付きが得られる機会でした。
今回の研修で色々な気付きと学びが多くありました。
これからも我々の活動の中に取り入れていき、よりよい医療提供と地域貢献に結び付けていけるよう職員一同努めて参ります。