府中市多職種研修会に参加しました
11月28日、府中市のルミエールホールで研修会が開催されました。
テーマは『災害時に在宅療養の方をどう支えるか~医療介護連携の視点から~』
市内在宅医療・介護関係者100名定員のなか、110名を超える参加者が会場に集合する大盛況の会となりました。
当法人からも医師3名、看護師2名、連携室より1名が参加させていただきました。
演題1として日本医師会総合政策研究機構主任研究員の秋冨慎司先生から『災害に備えた医療介護連携』を講演いただきました。
今年の新年は能登半島地震で幕を開けた地震立国の日本。最近は少しずつ災害対策への意識も高まっているのを感じます。そんな現在、災害における医療・介護連携についての講演会が府中市主催でありました。
講師は日本医師会 総合政策研究機構の秋富慎司先生。
冒頭”ナラティブな内容なので完全に寝ちゃったら話は分からないので困るけど、気楽な気持ちで聞いてくれればよい”とおっしゃっていましたが、いやはやなんのなんの・・・ 東日本大震災、中越地震、そして福知山線の脱線事故、そして今年の能登半島地震のすべての現場に行かれて指揮されていた先生のお話しはただただ驚きと感心、危機感を持って聞かせていただき眠くなるどころではありませんでした。
災害時に必要な情報を集めておくべきか、どのような準備をしなければならないかなど、これまでなんとなく考えたり見聞きしてきたこととは異なる内容に学び多い会となりました。
災害対策の最前線に立たれている先生ですが被災者の方の”心のケアが大事”とか”被災者に寄り添うことの重要性”を繰り返しおっしゃっていたことが印象的でした。
演題2は府中市の災害時に備えた現状を府中市役所 防災危機管理課、健康推進課、高齢者支援課の方から紹介いただきました。
その後、第2部としてグループワークを実施。
16個のテーブルに分れた各グループで、昼間の災害を想定し、在宅療養の方を支える事を踏まえて各立場で出来る事、不安な事を話し合いました。
事前に職種が混ざり合うように振り分けていただいていたため、それぞれの立場から見える災害への考えや動き、支え方が共有された事が素晴らしかったと感じます。
最後、全体を通しての質疑応答では当法人の野崎医師から秋冨先生へ向けて、唯一の質問として災害時における被害の大きさに対し、国や行政として優先度をどのように考えておられるかという内容を問いかけさせていただきました。
今回、このように大規模な多職種による研修の場を設けていただいた府中市福祉保健部高齢者支援課の皆さまおよび府中市医師会・東京都府中市歯科医師会・府中市薬剤師会に感謝いたします。