府中市 訪問診療・訪問看護・地域包括合同情報交換会に参加してきました
府中市では介護事業所間での研修会などはあるそうなのですが、その中で“訪問診療の話を聞いてみたいね”ということから今回の開催に至ったとのこと。
私ども訪問診療のクリニックからは医師や同行スタッフや相談員、はたまた事務長が参加されているところもあり、訪問看護さんや地域包括支援センターの職員の方々総勢50名ほどが集まり、8グループに分かれて意見交換を行いました。私どもは医師を含めて3名参加。
“なぜ今の職種に就いたのか?”を踏まえての自己紹介から始まり昨今話題のACPについて日々どのような活動を行っているか、多職種の関わる在宅医療ですが情報連携のツールとしてのMCS(Medical Care Station)について話し合いました。
私どもも含めてどこの医療機関でもリビングウィルとして意思確認は行っていたのですが、やはりその時々で考えも変わるので都度意向確認は必要であること、そして具合が悪くなってから考えるのではなく普段から自分の将来を考えられるようにするには一般の人への啓蒙が大事だね、ってことになりました。私どもも患者さんからとはなってしまいますがACPに関して伝えていければいいなと思います。
また、別グループではリビングウィルを訪問診療の契約時に質問され、すごく嫌だったと訪問看護に家族が話していたというケースの発表がありました。我々も日々配慮している所ではありますが、ナイーブな質問の際には相手の置かれている状況などを踏まえて質問をすると良いと改めて感じる機会となりました。また、質問の際にどのような反応だったかなども、関係者で共有出来たらいいねと話になり、相手の価値観なども知りうる上で重要であるとも話し合う事が出来ました。
なお、ACP=Advanced Care Planningですが、分かりにくいのでACP=“あらかじめ死に方プラン”とした方が分かりやすいのでは?というのは面白いアイデアだなあ、と思いました。
MCSに関しては皆使っているようですが、便利な反面通常の診療録などと二重になるので手間がかかる、この人手不足の中逆に手間になってしまっているところもあるのでいったんグループを閉じたりルールを決めたりしたらどうかといった意見が出ました。
いずれにしても画像の共有ができたり一度の手間で情報共有ができるのは大きなメリットであるのでうまく利用していきたいと言う意見では一致していました。
このような場はお互い会って“へー、そんなやり方もあるんだ!”とか“そんな風に感じているんだ!”と違った観点を知るよい機会になります。ぜひまた参加したいです。