2026/5/15
イベント
心不全のケアとACP
先日、心不全のケアと「ACP(アドバンス・ケア・プランニング)」についてのオンライン研修会に参加してきました!
新着情報でも何度かお伝えしてきている心不全とACP。
今回は公立昭和病院の循環器内科の先生がお話してくださいました。
病院と家をつなぐ「交換日記」?
心不全の治療では、病院での治療と同じくらい「家での過ごし方」が大切です。そこで活躍するのが「心不全手帳」という手帳です。
講習会では、この手帳を病院の先生や訪問看護師さんと患者さんとの「交換日記」のように使っている事例が紹介されました。「今日は少し足がむくんでいるかも」「体重が3日で2キロ増えた!」といった、ちょっとした変化を書き留める。それが、大きな異変を未然に防ぐ、大切なコミュニケーションになるそうです。
病院でも、「◯◯になったらすぐに連絡してね」とは言っているものの、実際に来る人は殆どいないんだとか。手帳には書いていてもなかなか受診に繋がらない。。
そんな変化を、訪問看護師さんには心不全手帳のチェックでつかまえてほしいということでした。
「贈り物」を選ぶように、未来を話し合う
今回のメインテーマの一つが「ACP(人生会議)」でした。
「将来どんな医療を受けたいか」を事前に話し合うことですが、先生はこれを「お母さんへのプレゼント選び」に例えてお話しされました。
お母さんに何を贈るか決めるとき、パソコンで「プレゼント おすすめ」と検索するだけでは、本当に喜ばれるものは選べませんよね?
「最近、これが好きって言ってたな」「昔これを食べた時美味しい!って喜んでたな」「いつも選ぶのはこの色だな」
そんな風に、相手の価値観やこれまでの人生を知っているからこそ、最高の贈り物が選べる。
医療も同じで、本人が何を大切にしているか、何に幸せを感じるか。それを家族や医療スタッフと少しずつ共有しておくことが、最高の「贈り物(ケア)」につながるのだということでした。
「一度で決めなくていい、一人で決めなくていい」
ACPで一番大切な心得は、「一度で決めないこと」だそうです。
体調がいいときと、苦しいときでは、考えが変わるのが当たり前。
一度決めたら変えられないわけではなく、「やっぱりこうしたい」と変わってもいいんです。
また、「一人で決めない」ことも大切だと話がありました。家族、医師、看護師、ケアマネジャー……みんなで話し合いのプロセスを積み重ねていく事が、よりよいACPにつながっていきます。
ある患者さんは、最初は「手術なんて絶対嫌だ」と言っていましたが、大好きなレストランへもう一度行きたい!という願いを叶えるために、最終的に手術を選び、今では元気に外出されているそうです。
「何のために治療をするのか」という目的を共有することの大切さを、改めて実感しました。
「心不全」という病気と付き合っていくことは、決して楽なことばかりではありません。
それでも、手帳という名の交換日記をつけ、プレゼントを選ぶように将来を語り合える仲間がいれば、毎日はもっと安心で、明るいものになるはずです。
楽しいことも不安なことも支えていける医療でありたいと思いました!
有難うございました!